「試験管の実験」で効果があっても、本当に肌に効果はあるの?
2018/09/05
肌にはバリア機能があると、くり返し書いてきました。水が肌に浸透しないように、外から塗った化粧品も肌に浸透するはずがないのです。
浸透するとすれば、肌のバリア機能を破るものが化粧品に含まれているということになってしまいます。化粧品開発の「試験管の実験」は、どこまで信用できるのでしょうか?
海外向け化粧品の広告
日本の化粧品大手メーカーは、もちろん海外向けにも化粧品を作っています。日本とは違う法律があるし、特にアメリカは訴訟の多い国なので、より注意深く広告をしているようです。
その内容とは、「イン・ビトロの実験では○○を△△すると、××を生産量が向上させることが証明された」といったもの。
ここでいう「イン・ビトロ」とは、試験管の実験では、という意味です。つまり、裏を返せば「あなたのお肌に実際に効果があるか補償はできません」という布石なのです。
消費者が求めるものとは一致しない
一方で、わたしたち消費者が本当に欲しいものは、「テスト・イン・ビボ」と呼ばれるいわゆる「生体実験での効果」ですよね。気になるのは「イン・ビトロ」と「イン・ビボ」の結果が一致するのか?ということです。実は、多くの場合これらは一致しないと言われており、特に化粧品では試験管だけの実験では本当に肌にいいかどうかは、証明できないということになります。
化粧品の場合は、生体実験で効果がある、つまり肌に浸透したというのは、肌バリアを壊すという欠陥をさらしてしまうことになりますよね。
宣伝や広告の裏を読む!
「合成界面活性剤を使っています!」なんて宣伝文句は、いまだかつてお目にかかったことがありません。合成界面活性剤が身体によくないことは、一般の人も知っているからです。
そして最近よく見かけるのは「石油系の界面活性剤は使っていません」という謳い文句。さて、これは安全でしょうか?
確かに石油系のものは使っていなくても、それ以外の界面活性剤を使っていることに変わりはないのです。界面活性剤がすべて悪ではありませんが、書いてあることの裏を読むくせをつけてください。無添加と書いてあっても、「何が無添加なのだろう?」と考えることです。
化粧品メーカーも売れるものを作るためにしていることですが、消費者であるわたしたちは、危険なものを見分ける力をつけていくしかありません。しっかり裏を読んでいきましょう!
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関連項目
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