脳の発達障がいが増えているのは、環境ホルモンの影響?
2018/04/24
アメリカ五大湖のPCB汚染で明らかになった、子どもたちの知能低下や発達障がい。これは、血液—脳関門ができあがっていない胎児の時に環境ホルモンの影響を受けると起きると言われています。
注意欠陥多動性障害や発達障がいが増えているのは、環境ホルモンと何か関係があるのでしょうか?
増えている脳の発達障がい
アメリカでは、小学生の40人に1人が注意欠陥性多動性障害(ADHD)と報告されていますが、日本でも明らかによく聞く障がいになってきました。
もちろん昔からクラスに1人程度はいましたが、今やADHDの行動異常で学級崩壊が起きたりすることも少なくないようです。脳の病気という社会的な認識はまだまだ低く、ひとりで悩む子どもも多いようです。
また、特定の教科だけが不得意な学習障害(LD)や自閉症などの脳の発達障がいからくるものと考えられており、胎児期に受けた何らかの刺激によって、脳のドーパミン神経の発達が阻害され起こるのではないかという説があります。
ニートと脳の発達障がい
ニートとは、近年社会問題にもなった仕事をしない若者たちのことですが、これについて厚生労働省が行った調査報告があります。
2006年に行われた調査によると、ニートの若者155人のうち36人の23.6%には、行動の特徴や成育歴、指導記録などから脳の発達障がい、またはその疑いがあると明らかにされたのです。
これまで本人の自覚の問題とされてきた社会性の欠如が、実は脳の障害である可能性が出てきたため、就労支援の内容を見直すという方針に決められたそうです。
継世代毒性の可能性
脳の発達障がいは継世代毒性の影響を強く受けることは知られています。また、近年の発症数の多さも考えてみると、母親となる女性が化学物質に汚染されているのではないかと疑わざるを得ません。
もちろん、これは母親だけの責任ではなく、女性が化学物質の影響を受けやすく、それが胎児にまで受け継がれることを認識し、社会全体で改善していくべきものです。
経皮毒を含めた化学物質が、どのような悪影響をもたらしているのか、一刻も早い解明が待たれます。
近年、発達障がいやADHDという言葉をよく耳にします。脳の発達障がいであるという認識を、社会全体が持ち、その大元を断つように取り組んでいきたいですね。
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