日用品の合成界面活性剤について②
2016/11/18
①では「陰イオン系」と「陽イオン系」の合成界面活性剤をご紹介しました。
それでわかったことは、複雑な成分表の名前も、覚えるのはわずかでいいこと。
あまり極端な制限に走ると、かえってストレスになるので、気負わず少しずつ勉強していきましょう!
非イオン系合成界面活性剤
水に溶かしてもイオン化しないのが特徴。
洗浄力は低めですが、発泡作用、乳化作用、保湿作用があり、多くは美容系の日用品に使われています。
非イオン系は、生分解性がよく、比較的安全として多くの日用品に使われるようになりましたが、経皮毒の観点からは、安全であるとは言い切れません。
非イオン系が使用される主な製品は、
・シャンプー
・ボディソープ
・洗顔フォーム
・化粧品 など
主な非イオン系合成界面活性剤は、以下の通りです。
・ポリオキシエチレングリコール
・ポリオキシエチレンアルキルエーテル
両性イオン系合成界面活性剤
水に溶かしたとき、陰陽どちらのイオンも持つ合成界面活性剤です。
殺菌作用、気泡作用があるので、主に洗浄補助剤、乳化剤として他の合成界面活性剤と一緒に使われています。
主な両性イオン系合成界面活性剤
・アルキルアミノ脂肪酸ナトリウム
・アルキルベタイン
非イオン系、両性イオン系でも「ポリオキシエチレン〜」「アルキル〜」の2つを覚えておけば、選ぶ時に役立ちます。
その他の有害な成分
合成界面活性剤の他にも、日用品にはたくさんの有害化学物質が配合されています。
主なものをご紹介しますが、よく見かける名前ばかりで驚きます。
「これじゃ、有害なものが入ってない日用品なんてないじゃない!」と嘆くばかりでなく、これだけ危険に晒されていることを知ってください。
◆保湿剤・湿潤剤として
ジエタノールアミン(DEA)、トリエタノールアミン(TEA)、プロビレングリコール(PG)
◆殺菌剤・防腐剤として
安息香酸、安息香酸塩、オルトフェニルフェノール(OPP)、パラベン(メチルパラベン、エチルパラベン)
◆変質防止剤として
エデト酸塩(EDTA)、ジブチルヒドロキシトルエン、ジブチルヒドロキシアニソール
◆着色剤として
タール系色素(赤色○○号、青色○○号など)、蛍光増白剤
◆香料として
オイゲノール、イソオイゲノール、桂皮アルデヒド、桂皮アルコール、安息香酸、クマリン、マスクキシレン
成分表を見たことがある方なら、覚えのある名前ばかりではないでしょうか?
危険な物質だけ見てもこれだけの種類があって、ひとつも配合されていない日用品なんて見つけられないかもしれません。
しかし、なるべく安全なものを選ぶことはできます。特にアレルギー体質の人、敏感肌の人は気をつけてくださいね!
参考書籍「経皮毒からの警告」
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関連項目
『日用品の合成界面活性剤について②』について、多くの人に知って欲しいです
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