ダイオキシンが母乳から！赤ちゃんの危機

20年前、日本人女性の母乳から欧米諸国のなんと100〜200倍に相当するダイオキシンが検出され、大きな問題となりました。

それ以来厚生労働省では、母乳中のダイオキシン量と、乳幼児への影響について調査・研究を進めています。

なぜ母乳からダイオキシンが？

ダイオキシンは、環境ホルモンの代表格として有名ですが、人類が作り出した最悪の毒とも言われています。

なぜこんな猛毒が、赤ちゃんが飲む母乳から出るのでしょうか？

母乳が血液からできていることをご存知でしょうか？
「白い血液」とも呼ばれる母乳には、母親の体内で蓄積されたさまざまな化学物質が混入しているのです。

母乳が出る乳房は、ほとんどが脂肪。母乳の成分もほぼ脂肪で構成されますが、化学物質は脂肪に蓄積されやすく、溶け込みやすいのです。

つまり、母乳をあげている間だけ注意すればいいという訳ではなく、その前から母体に溜め込まれたダイオキシンが、赤ちゃんが飲む母乳の中に混入してしまうという訳です。

それ以外の化学物質も検出

厚労省が調査を開始してわかったことですが、母乳には、ダイオキシン以外にも有害な化学物質が検出されました。

それは、残留農薬や合成界面活性剤が経皮毒として取り込まれたと考えられる成分です。

それらの化学物質は、単独でももちろん有害ですが、ダイオキシンとの複合汚染も考えられるため、その危険性は計り知れません。赤ちゃんが飲む母乳だからこそ、本当に気をつけたいものです。

それでも母乳は有効

調査によると、それでも赤ちゃんにとって母乳の方が有効で、特に分娩後3〜5日目の「初乳」には免疫グロブリンAという免疫抗体が多く含まれ、生まれたての免疫を持たない赤ちゃんに有効なのです。

また、母乳を与えるということが、赤ちゃんと母親の絆を強くし、精神的な繋がりとしても重要なこともわかっています。母親は母乳を与えることで、強く赤ちゃんに愛情を感じ、赤ちゃんも安心して安定するのです。

その後の厚労省の調査では、母乳による明らかな障がいは認められないと報告しています。

しかし、できる限り母乳に有害物質が出ない生活を心がけたいですね！普段から日用品や食事には気をつけましょう。

参考文献：経皮毒からの警告

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