お肌を守ってくれる常在菌とは?その働きと機能について
2016/11/16
わたしたちの肌には「常在菌」と呼ばれる菌たちが棲んでいるのをご存知ですか?「肌に菌が棲んでるなんて気持ち悪い!」と思わないで。常在菌たちは、お肌を大切に守ってくれているのです。
常在菌ってなに?
常在菌とは、わたしたちの肌に棲み、皮膚の表面の脂質や角質層のはがれたものなどを食べてくれているお肌の守り手です。約200種類、皮膚や頭皮1㎠あたり20万個もの常在菌がいるとされており、皮膚の健康を保つために役立っていると考えられています。
常在菌の良い働き
常在菌の役割について、まだはっきりとわかっていないことも多いのですが、ここでは2つ挙げてみます。
①皮脂膜の生産
常在菌が出す酵素「リパーゼ」が、油脂の一部を分解して皮脂となります。それによって、お肌のバリアである皮脂膜を作ると考えられています。
②新しい角質層の誕生
皮膚の中で死んだ細胞である角質層は、レンガのようにバリア機能を発揮します。その皮膚の角化に役立っているのが常在菌であると言われています。
常在菌の主な働き
常在菌は、皮脂を食べています。エサを消化することによって脂肪酸に変え、肌を弱酸性に保ってくれるのです。つまり除菌効果のあるお肌にしてくれ、悪玉菌の繁殖を防いでくれているのです。
また、紫外線やほこりなど外部の刺激からお肌を守る役割もあり、善玉菌と悪玉菌がバランスよくお肌に存在することで、肌のバリア機能が高まるのです。
合成洗剤で常在菌がいなくなる?
お肌にとって、必要不可欠な常在菌。洗顔フォームやクレンジング、ボディシャンプーやシャンプーなどに含まれている合成洗剤が、常在菌のエサである皮脂をキレイに洗い流してしまうと、常在菌は皮膚に棲めなくなってしまいます。合成洗剤の他に、常在菌が食べられない合成ポリマーでできたジェルやクリームもお肌にはNGです。
常在菌がいないとお肌はどうなる?
常在菌の役割でお話ししたように、常在菌がいなくなると、お肌を守ってくれる存在がいなくなるので、肌のバリア機能が低下し、あらゆる皮膚のトラブルが起こる可能性があります。洗いすぎによる皮膚トラブルが起こるのは、常在菌が減ってしまっているからかもしれません。
合成洗剤や合成ポリマーに注意して、お肌から常在菌を減らさないように気をつけていきましょう。
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関連項目
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